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藤原竜也の座長ぶりに感嘆!?『僕だけがいない街』プロデューサー・春名慶氏が映画公開中だから明かす、製作の裏側!

東放学園映画専門学校で、映画『僕だけがいない街』のプロデューサー・春名慶さんが映画業界を目指す在校生や、入学予定の高校生に向けてのトークイベントを開催しました。
その模様をレポートします!
 
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春名さんは始めに「僕の役割は企画プロデューサーというのが表現として当てはまります。」と自身の映画製作における役割を説明し、「日々、色々な原作を探しているのですが、1巻が出たばかりの頃にたまたま朝日新聞の書評をみて、「僕だけがいない街」というタイトルがいいなと思ったのと、SFサスペンスというギャップが気になり取り寄せたのですが、(原作を読む)手が止まらなくなりました。」と、原作との運命的な出会いを明かしました。
 
「2巻が出るか出ないかのタイミングで角川書店さんに映画化をしたいとオファーをしましたた。その時は、まだマンガ大賞にノミネートする前で、先手必勝で獲得しました。」と語り、映画化の権利を取得した後には50社以上のオファーがあったと原作の注目が高かったことを明かしました。また、春名さんの友人のプロデューサーのなかには「アレやるんだってね、何か一緒にできないかな。」と交渉する人もいたそう。
 
映画『僕だけがいない街』の前にも、『アオハライド』、『ストロボ・エッジ』など原作のコミックスが10巻以上の作品を映画化している春名さん。
気を付けていることについて問われると、
「(10巻以上の原作を)2時間に収めるという作業が一番大変。」と吐露し、「良いシーンだけを集めると、ただのハイライトになってしまうので、主人公の感情がつながらなくなってしまう。(主人公の)感情のうねりをどう作っていくか、そして名シーンをいかに合理的に配するかに苦心します。」とコメントしました。
 
実は企画が立ち上がった時にはコミックスは完結していなかったそうで、春名さんは「漫画家の先生は小説家と違ってネームを書きながら考えていて、特に連載物は読者の反響をみて取り込む余白を残しているんだと思います。」と分析。「三部(けい)さんはまだラストについて、観念的なものはあったが着地点を明確には決めていませんでした。脚本の道しるべになるものを頂けないかとお願いして、6枚の(漫画の概念を)抜粋したメモをもらい、そこから脚本を考えました。」と、終着点が決まっていないところから映画の脚本を作り上げたことを教えてくれました。
 
MCから後藤法子さんの脚本が上手くできていると絶賛されると、「プロデューサーは心細い生き物なので一人ずつ味方を作るのが仕事です。平川監督も心強いですが、脚本も心強い人が欲しい。」とプロデューサーの仕事を説明しながら「『神様のカルテ』で初めて彼女と仕事をしました。(脚本の)第一稿から完成度の高い人で、この作品にピッタリだと思ってお願いしたら快諾していただけました。」と、今までの経験から彼女に依頼したことを明かします。
 
春名さんは映画のプロデューサーという仕事を「ビルや家を建てるときに、設計図を描くけれども、その図面を最初に引くことがプロデューサーの仕事だと思います。」と説明。
「原作をピックアップしてこの監督だったらいいかな?などと、自分の経験値から導きます。心細いのでチームを作っていくのが映画プロデューサーの仕事。」と具体的な仕事内容を、これから映画業界を目指す若者に語りました。
 
プロデューサーとして作品選びで心がけていることは「とにかく売れているから(映像化権を)取りに行こうという考え方もあるけれども、年間出来る本数に限りがあるので、自分の興味があるタイトルや、表紙のデザインから入ります。」とし、「今まではラブストーリー系が多かったので『僕だけがいない街』は今までの作品群と違って異色。」と、本作との出会いが特別だったことを明かしました。
 
話は現場での裏話へと移り、MCに有村架純さんについて問われると、「まじめな子でウソがない。『ストロボ・エッジ』でご一緒したのですが、原作を読んだときになんとなく有村さんでいこうと思いました。」とコメント。実は有村さんが演じる愛梨という役は原作では高校生の設定で、春名さんは映画で有村さんを起用するために設定を変えたことを明かしました。
「愛梨は悟がリバイバルしていることを全く知らないけれども、悟のメンター的な存在。悟との距離感が難しいので現場で悩んでいました。」と、女優・有村架純の苦悩も明かしました。
 
さらに、主演の藤原竜也さんはよく特殊能力を持っている人の役を演じていると、MCが春名さんに投げかけると、
「私が彼にお願いしているのは、どれも普通の人の役なんですよね。また、今回は座長でしたので、現場でも細やかに目を配っている感じでした。」と、藤原さんを絶賛。
本作の撮影時に、営業中の居酒屋の前に人だかりができてしまったそうですが、その日の撮影終了後に、宣伝スタッフから電話があり、藤原さんが打ち上げを行いたいとのことで、指定の場所に向かうとその居酒屋だったとのこと。
「藤原君は、お店の営業に迷惑をかけたと思ってそのお店で打ち上げをやったと思います。座長とはこのことだと思いました。」と、映画スタッフのみならず、その周囲への気配りも欠かさない、藤原さんの懐の深さを明かしました。
 
本作のメガホンをとった平川監督のことを「大体現場でイライラしている人」と冗談めかし、
「撮影現場は撮ってる時間は5%で、残りの95%は準備に時間がかかるので(監督は)早くとりたいという熱量があるから。」と、監督という仕事に情熱を傾ける平川監督の姿を教えてくれました。
また、春名さんは『その時は彼によろしく』で初めて平川監督と仕事をし、「彼を映画の世界に引き込んだ責任がある…!」と笑いを誘いました。
 
本作のミステリー感を引き立てる音楽については
「映画の半分は音楽で出来ていると思います。映画を撮って、編集をして、音楽を入れます。音楽をどう選ぶのかは原作を読んでいる時から、主題歌も含めて考えています。」と、音楽に重きを置いていることを明かしました。そのうえで、『ストロベリーナイト』の音楽を担当していた林ゆうきさんを「SFサスペンス」を作るならば彼しかいないと抜擢したそうで、監督、脚本家、音楽と思い通りの配置となったと満足げに語りました。
 
最後に、これから映画業界を目指す学生たちから質疑応答を行い、会場は熱気に包まれたままトークイベントは終了しました。